特殊工作機械・専用機、長尺NC加工機、門形マシニングセンタ、アルミ切断機、ハイレシプロ平面研削盤、 フライス盤

クライアントの約半数がリピーターに

全幅の信頼に応えるものづくり

クライアントの要望を完璧に再現した機械。使用するクライアントの現場からの信頼は、”次の仕事”として帰ってくる。脅威の約50％ものリピーター率を誇る理由を、同社の常務取締役、岩下大介（イワシタ ダイスケ）氏はこう語る。
「弊社では、標準モデルがあってそこから様々なカスタマイズをしたり製作も行っていますが、一から完全なオーダーメイドの製作も得意としています。弊社の設計のプロがクライアントと何度も打ち合わせを重ね、双方納得できる設計図ができあがるまで、製作には取り掛かれません。
打ち合わせは１ヶ月から長くて２年に及ぶことも。20年くらい前にオーダーメイドの機械製作を始めたばかりの頃は、納期が数ヶ月遅れてクライアントからお叱りを受けたこともあります。
もちろん納期とのバランスもありますが、なにより優先されるのはお客様の希望をそのまま形にすること。納得いくまでやるからこそ、製作して納品し使っていただいた方から『次もぜひイワシタさんで！』とおっしゃっていただけるのだと思います」。20年以上積み重ねてきた実績と幾度となくトラブルを解決し誠意を持って対応してきた結果、クライアントからの全幅の信頼を勝ち取ることができた。現在までその積み上げてきた技術で、年間２0～３0台のオーダーメイド切削加工機を製造している。
上記のオーダーメイド切削加工機の製作はもちろん、同社では様々な製品をラインナップしている。まずは長尺NC加工機。主に航空機分野・建築分野など多分野で使用される長尺アルミ材を高効率で加工できる。もちろん様々な顧客の要望に合ったカスタマイズが可能だ。二つ目はアルミ切断機。
アルミ材（型材・板材）の切断加工機はラインナップがそろっており、加工するもののサイズやアルミ材の押さえ方ひとつとっても、特殊な加工オプションが可能だ。そして、三つ目がオーダーメイド切削加工機に負けず劣らず需要のあるハイレシプロ精密研削盤の製作だ。

ニッチな機械でアジアを、そして世界を目指す

長尺NC加工機は長尺アルミ型材の加工に特化した機械のこと。
通常のマシニングセンタとは違い前後方向は330mmという小さな加工領域ではあるが、左右方向は2000mmから8000mmまでとクライアントが要求する材料サイズに合わせて製作できる。航空機分野の構造材や建築分野のカーテンウォールなど、ニッチな部分ではあるが多種多様な分野・業種に需要がある。材料の出し入れや、長尺材をいかに効率よく加工できるのかを考えた製品であり、様々なカスタマイズが出来ることもクライアントから喜ばれている。
ハイレシプロ精密研削盤とは半導体（リードフレーム）の金型を製造する機械のこと。パソコンや精密機器の内部部品リードフレームは特殊合金を上下からプレスすることで作られる。
その作業の際に必要な金型、そしてその材料となる超硬の研削を行う製品だ。こちらも狭い分野だが、近年その需要はますます増加している。
同社はこの二つのニッチな分野に果敢に挑んでいる。最近は日本国内のみならず海外、特にアジア方面に販売・輸出を強めているそうだ。岩下常務は現在、毎月10日ほど中国・東南アジアで営業活動を行っている。「3年ほど前から中国を拠点としてアジアへの営業を始めています。中国での営業は、アポ取りの段階から日本では考えられないようなトラブルの連続。
一緒に食事をしてお酒を飲んで、やっと信頼関係ができてから仕事の話、とそんなスタートでした。おかげで中国語を独学でマスターしましたよ。」と笑う岩下氏。
「オーダーメイドやニッチ分野というわが社の強みを考えると、北米やヨーロッパにも需要はあると確信しています。」高い性能と故障しない安定性を併せ持った日本の技術に、同社独自のオーダーメイドやカスタマイズ実績が揃えば、怖いものはない。アジアで、北米やヨーロッパで、日本の技術のすばらしさをこれからもアピールしていく。