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産業機械製造

株式会社シマノ  View Company Info
Conveyor belt

プラスマイナス1mm。オートメーション化された自動車メーカーの生産ラインなどでよくみるベルトコンベアにおいて、株式会社シマノのコンベアに求められる性能はとても厳しいものだ。それは生産装置間をつなぐ搬送手段という単純なものではなく、生産装置から製造された加工物を次の生産装置へ素早く、正確に位置決めして供給する事が求められる。その精度は、産業用ロボットと併用して使用される事が多い。また、同社はスピードに特化した製品では毎分120mと別格のスピードを誇り、海外の広大な工場規模にも対応可能だ。

 

他社の製品と差別化されるシマノの強み

同社は主に搬送用ベルトコンベアを開発しているが、その特徴は3つ。第一に前述の位置決めの精度だ。作業を行うポイントからポイントまでの移動では大体このあたりといった停止位置を設定している他社製品が多い。株式会社シマノのベルトコンベアではサーボモータやコンベアベルトを直接に計測しているため、停止位置が設定から誤差わずかプラスマイナス1mmという圧倒的な精度を誇る。停止位置の精度がライン上絶対必要不可欠な現場において、同社の製品は他社の追随を許さない。第二に、その精度を保ったままベルト幅4m、長さ16.5mという大きさも製作可能である。自動車メーカーへは年6台位のペースで同社の製品が納められており、最近では航空機関連企業へも製品を納めている。第三の特徴はスピード。通常は毎分6m~12mのベルトコンベア製品が多い中、同社のスピードに特化した製品では毎分120mと別格のスピードを誇る。海外の広大な工場規模にも対応でき、生産ラインのスピード化に一役買っているのだとか。
そのほかにもストックコンベア、多条ベルトコンベアなど高い技術を生かした製品を作り続けている。

 

設計技術者から作業者まで、情報・知識を共有

では、なぜそのような高い技術を持った製品を作り続けることができるのだろうか。同社取締役社長、嶋野寛之(シマノ ヒロユキ)氏にお話を伺った。「設計から製造まで一貫して行い、設計技術者および製造を行う作業者がひとつひとつ完璧に理解していることが強みですね。特に力を入れているのは作業者への教育です。設計の知識や基本的な機構学を常に教育し、個々のレベルアップを継続的に行っています。そのため、設計段階での些細なミスを現場で見つけることも可能なんです。たとえばこの部分は負荷がかかるはずなのにこの強度でよいのか、など現場からの意見は必ず設計技術者に戻し改善しています。完成後の予想外な不具合の発生が最小限に抑えられている理由だと思います。」

考えられるアクシデントを事前に想定して対処
ジャパニーズクオリティが評価される理由

そして嶋野社長が考える「同社製品が評価されている理由」がもうひとつある。「それは日本人らしい心配りのようなもの。たとえば事前にクライアントさんと設計技術者が何度も打ち合わせを行いますが、そのとき言葉にはしていないけれど多分こうしたいんだろうな、という要望を読み取り製品開発に生かしています。工場を新設する際などは全体のレイアウトをまず見ます。フォークリフトの移動経路に同社のコンベアが設置されることがわかれば、ぶつかることを想定してぶつかりそうな箇所を補強したりします。また、作業者がバランスを崩しやすそうな箇所にはあらかじめ取っ手をつけておくとか、設計図には描いていないけれど実際に作業する人の身になって現場で考え実行することで、些細なアクシデントで止まったり壊れたりしない製品を作ることができているのだと思います。」こんな心配りは機械が実際に壊れたりしない限り、使っている側も気づかないかもしれない。またあるときはこんなこともあったという。「あるクライアントから、現状使用しているベルトコンベアがすぐに止まってしまうから、丈夫な壊れにくいコンベアを作ってくれ、と言われたことがあります。実際に工場に行って見てみると、機械自体の強度はそんなに問題がない。でも実際にラインが動いている現場を見たときに壊れる理由がわかりました。作業する人たちがそのベルトコンベアの上に乗って歩いたり作業をしたりしていたんです。どれだけマニュアルに『ベルトコンベアには乗るな』と書いてあっても実際に作業する人は効率を考え乗ってしまうんですね。あらかじめ人間が乗ること、歩き回ることを想定して強度をあげたものを提案していればそのようなことは起こらなかったと思います。オーバークオリティだと言われるかもしれませんが、そこが日本製品の長所だと思いますし、私達の製品が信頼されている大きな理由だと思います。」

無理難題こそまかせてほしい。シマノの品質は、世界へ

現在、同社は商社を通じてアメリカ・中国・東南アジアのクライアントとも製品開発を行っている。「ライン間の搬送を人の手で行っている工場は世界中にまだまだあると思います。理論や強度計算のみで作られた装置と違う弊社の製品を、ぜひ世界中の工場で使ってほしい。完全オーダーメイドでクライアントの要望をすべてを形にします。」と嶋野社長。ゆるぎない自信とともにジャパニーズクオリティを世界中に向け発信していく。

株式会社シマノ

福井県鯖江市神中町2丁目8-15
0778-51-5080
代表者:代表取締役会長 嶋野 康夫
取締役社長:嶋野 寛之
創業:1959年7月創業
業務内容:産業機械製造
従業員数:20名
Website :www.shi-com.jp/

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