セラミックス精密加工、超硬加工、各種金属加工、ダイヤモンド加工

セラミックス接着接合加工技術

株式会社ミテック  View Company Info
Bonded different-type materials created using new production methods in the pursuit of high performance and high functionality.

製造ラインで使われる搬送設備において、磨耗するのは 製品が搬送されるレールなどの摺動面や製品を掴むチャック爪など、ごく一部分のみの場合が多い。しかし、その一部分の摩耗により、部品そのものを廃棄・交換しなければいけないというのが、現状だ。もし、その弱い部分だけをもっと耐摩耗性のある素材にしたり、そこだけカッターの刃のように取り替えることができたりすれば、部品自体はもっと長く使えるようにできるのでは?そして、部品の寿命が長くなればランニングコストが削減でき、資源の有効活用や使えなくなった部品のリサイクルにもなるのでは?この課題に、株式会社ミテックの出した答えは「セラミックス接着技術」だった。セラミックスは、金属の約10倍の耐摩耗性を持つ。金属より高価というデメリットもあるが、ミテックは最適な箇所に最小限の大きさのセラミックスを接着し、同時に加工することによって、コストダウンにつなげる技術を磨いている。

セラミック接着技術で耐久年数のアップを実現

「この部品をもっと長持ちさせる方法はないか?」。約15年前、株式会社ミテックの先代社長である岸田賢次(キシダ ケンジ)氏は顧客からこんな要望を受けた。「磨耗部分に金属より硬度のあるセラミックス素材をつければ耐摩耗性が向上するのでは?」そう考えた岸田氏は、金属とセラミックスを接着させる技術を模索し始めた。しかし素材が違うもの同士のため、市販の接着剤では物足りない。そこでまずは接着剤の開発からこの事業をスタートすることになった。メーカー数社と協力し、いろんな配合を試したり、時にはミテックから材料を提案したりしながら開発を進め、最良の接着剤にたどり着いた。
現在では、薬品の中や高温下など、部品の使用する状況などによって10種類以上の接着剤を用途ごとに使い分けている。さらにセラミックス自体もジルコニア、炭化珪素、透明セラミックスなど10種類以上揃え、熱伝導率の高さや通電性、透明度などでその部品に最適なものを使用する。
同社の現在の代表取締役社長である岸田幸司(キシダ コウジ)氏は「使用できない製品に追加工をした後、セラミックスを貼り新品同様に再生することで コスト削減と納期の短縮が可能になります。セラミックスは貼り替えも可能なので、金属部分は半永久的に使用することができます。部品の寿命を延ばすために金属とセラミックスの接着を行っているところは日本全国でもそんなにありません。その中でこれだけの接着剤とセラミックスの種類が揃っているのは弊社だけだと思います」と話す。

 

セラミックスと金属を接合して使用するメリット

セラミックス接着技術を活用する一番のメリットはやはり、部品の寿命が延びることだ。今まで熱処理や表面処理をして寿命を延ばそうとしていた部品を、セラミックスの使用により、従来の10倍以上寿命を延ばせることが可能になった。この長寿命化により部品の交換回数が減り、ランニングコストの削減にもなる。
他にもメリットは多い。セラミックスは絶縁対策や磁気対策、粉塵対策にも効果がある。さらにはセラミックス以外の部分を、従来の金属からアルミニウムにすることによって、軽量化につなげることもできる。金属に比べて素材のコストはかかるが、ミテックでは必要な部分だけにセラミックスを接合することが可能なのでコストを安く抑えることができ、セラミックスの材料を社内で確保しているので短納期での製作も可能だ。また、セラミックス部分は再研磨や張り替えができるので、金属部分は半永久的に使用することができる。まさに金属とセラミックスのメリットを兼ね備えているといえる。

 

技術を支えるのは綿密な打ち合わせと現場スタッフのミクロン単位の仕事

「新しいお客様には、まずお客様のところへ出向き、磨耗して使えなくなって捨てる予定の部品を持ち帰らせていただきます。磨耗した部分にセラミックスを接着し、実際に使用してもらって私たちの技術を理解していただけるようにしています。」(岸田幸司氏)
捨てるはずだった部品が、磨耗した部分の金属を削り、替わりに強度の高いセラミックスに変化し、また使えるようになる。それを目の当たりしたクライアントの驚きは大きいだろう。「金属加工にはもちろん自信がありますし、セラミックスの接着はほとんど手作業で行う徹底ぶり。セラミックスを接着してから研磨作業を行っているので、その仕上がりは滑らかで、金属と完全に一体化しているといっても過言ではありません。」と岸田氏は胸を張る。打ち合わせでは、部品の使用環境や磨耗の程度などを綿密に話し合い、セラミックスの部分が最小限で済むように接着する場所や形状、大きさなどを提案していく。金属部分を一緒に製作することができるのも強みだ。図面はなくてもかまわないとのこと。「どんな形状でも相談に乗ります。とにかく磨耗して使えなくなった部品を弊社まで送ってください。弊社で再生して送り返しますので、実際に使用して評価してください」という力強い岸田氏の言葉は、長年培ってきた技術への自信の表れだ。
また、その技術を支えるのは平均年齢30代前半という若い現場のスタッフたちだ。ここで製作できる部品は0.5mm~600mmまで。部品は1個から製作でき、多品種小ロット生産を行っていることもあり、一人ひとりが小さな部品に向き合って、それぞれミクロン単位の作業を続けている。

 

初めて参加した海外の展示会への出展。そこで学んだこと

同社は昨年11月、ドイツ・デュッセルドルフで行われた展示会「MEDICA2014」に出展した。医療機器・製品において世界でもナンバーワンとされる大規模な見本市でセラミック接着技術を紹介した。「セラミックスと金属を接着して使用し、部品を長持ちさせるといった発想は海外の方には あまり馴染みがなかったようですが、ランニングコストの削減、精度の高さ、金属部品のリサイクルにつながる弊社の技術には大いに興味を持って頂けました。その反響の大きさに、これからこの技術は日本だけではなく世界にも通用すると確信をもつことができました。海外へもどんどんアピールしていきたいです」と岸田氏は意気込む。自動車業界、電気・電子業界、エネルギー業界とあらゆる業種に対応できる唯一無二の技術力を世界中に発信してゆく。

株式会社ミテック

株式会社ミテック
業務内容 セラミックス接着接合加工、セラミックス精密加工、超硬加工、各種金属加工
ダイヤモンド加工
本社住所 福井県福井市花堂南2-6-1
電話番号 0776-35-6587
代表取締役社長 岸田幸司
創業  1951年
従業員数 35名
オフィシャルサイト www.mitec-f.net

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